クンバハカと呼吸
ストレスへの対処、感情コントロールにもっとも有効な手段は何かときかれたら、迷わずクンバハカと答える。「神経反射の調節法」と書くと古めかしく感じるかもしれないが、とんでもない。たった100文字足らずで説明できる明快な手段です。
photo credit: てりまかし via photoAC
ストレスへの対処、感情コントロールにもっとも有効な手段は何かときかれたら、迷わずクンバハカと答える。「神経反射の調節法」と書くと古めかしく感じるかもしれないが、とんでもない。たった100文字足らずで説明できる明快な手段です。
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方法をまず第一番に簡単にお教えしよう。感覚なり感情なりの衝動、ショックを受けたら、急いで体の三か所を特別なもち方をするんです。
体の三か所とはどこだというと、肛門とおなかと肩です。
腹が立つこと、心配なこと、恐ろしいこと、何かにつけて感情、感覚の刺激衝動を心に感じたら、すぐ肛門を締めちまう。そして、おなかに力を込めると同時に、肩を落としちまうんだ。この三か所がそうした状態にされたときに初めて感情や感覚の刺激衝動が、心には感じても神経系統に影響を与えないという、いわゆる影響を減ずる効果がある。
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つまり、この方法はダーンときたやつをカッと軽くいなす方法なんだ。
別々にやっちゃいけないよ。お尻を締めて、おなかに力を入れて、肩を‥‥なんて、ゆっくりやってはだめだよ。
普段の習慣としていちばん大事なのは、肛門をしょっちゅう締めること。往来歩くんでも、ものを考えるんでも、かように長く立ってしゃべっているときでも、肛門が締まっていると何とも変化はこない。中村天風師「成功の実現」より
そこで、習慣をつけるのにいちばんいい一石二鳥の方法がある。いま言った体のもち方を応用しながら、折あるごとに時あるごとに、日に何千回でもいいから深呼吸をすることを稽古なさい。そうすると、ひとりでにこの良き習慣が、いざというときに特別に意識を用いなくても、肛門が締まって、肩が落ちて、おなかに力が入る。
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深呼吸は出すだけ。最初、肺臓の中の悪ガスを出すことが大事なんです。呼吸なんだから、「呼」のほうから先におし。
そのときに、肛門は締めておいて、肩だけ落として、腹のほうは考えないで、息を出すだけ出しちゃう。出しちゃって、出切ったなと思ったときに、改めてまた肛門を締めて、肩を落としておいて、息を吸い込む。いっぱい吸い込んだときにおなかにぐっと力を入れて、そしてまたパーッと出す。
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そういう呼吸法をやっていると、いざというときに神経反射の調節法がパッとできるばかりでなく、落ちついた気分が求めずして自分の気持ちのなかにでてきて、今までのように感情や感覚にやたら引きずり回されなくなる。結局、軽率なるかな、あわてふためくから、感情や感覚にふり回されちまうんだからね。 中村天風師「成功の実現」より
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